送検のため北九州・小倉南署を出る平原政徳容疑者=令和6年12月
北九州市の中学3年男女殺傷事件で、殺人の疑いで再逮捕された平原政徳容疑者(43)の刑事責任能力の有無を調べるため、福岡地検小倉支部が近く鑑定留置を始める方針を固めたことが14日、捜査関係者への取材で分かった。平原容疑者は面識のなかったとみられる生徒らを襲った疑いがあり、精神状態を慎重に調べる必要があると判断したもようだ。
事件は昨年12月14日夜、同市小倉南区のマクドナルド店舗で発生。同区の男子生徒(15)と、同級生の中島咲彩さん(15)が刃物で立て続けに刺された。中島さんが死亡し、男子生徒も1カ月の重傷を負った。
福岡県警によると、男子生徒への殺人未遂容疑について、刺した行為を認めているが、殺意は否認。中島さん殺害容疑については「認めない」と供述している。県警は、何らかの一方的な理由で襲った可能性があるとみて、動機を捜査している。